習慣はWordleのように

いつのまにかWordleが日課になっていた。ふだんスマホゲームをしないのに、めずらしく長く続いていて、もう200日以上になる。この程よく続けられる感じはなんだろうと思いをめぐらすうちに、習慣についていろいろ考えたので書いてみる。

Wordleのプレイ画面

Wordleは5文字の英単語を当てるゲーム。1つの正解があって、入力した単語に同じ文字が含まれていたら黄色、位置も合っていたら緑色になる。そんなふうにして少しずつ候補をしぼっていき、6回以内に正解できればクリア。ただし、入力できるのは英単語だけで、無意味な文字列を入れることはできない。出題は1日に1つのみで、次のゲームはまた翌日。

 

www.nytimes.com

 

どんな感じでプレイしていたか

問題の更新は0時。自分は朝にやっていた。6時くらいに起きたら、スマホを手に取って、はてブTwitterGoogle Discoverなどを見たのちに、Chromeの最近開いたタブでWordleのページを開く。

 

初手は「SHARE」と入れる。ある時期からこれで固定になった。いろいろ試したのち、なんとなく調子がよかったので。2手目以降は成り行きまかせで、方針としては母音を早めにチェックしていた。色がつかなかった文字は使わず、黄色になったら別の位置になるような単語を考える。

 

緑になったときに戦略の分岐がある。積極策でいくなら、次もその位置は同じ文字にして正解をねらう。安全策ならば、その位置はもう確定したので、他の位置の候補をできるだけ絞りこむという意味で、文字を変える。そのターンでは正解できないが、多くの選択肢を消去できるので、ぐっと正解に近づく。

 

自分はおもに後者のスタイルでやっていた。始めてすぐは積極策だったが、知らない単語が多すぎてうまくいかず、消去法という安全策に落ち着いた。候補が2つくらいになったら、ようやく当てにいく。タイムラインを見ていると、このやりかたは少数派だと思う。

 

その結果、短い手数でのクリアは少ないが、クリア率は上がった。この方が自分には合っていた。というか、クリア率や連続クリアを伸ばすゲームとしてプレイしていた。

 

習慣について考える

さて、習慣について。なぜこんなに続いたのかを考えてみると、いくつもの要素があるのでざっと挙げてみる。

  • 毎日同じ時間にやる
  • 他の人のツイートで思い出す
  • ツイートで結果を共有する
  • 結果が蓄積される
  • 着手が楽
  • 短時間で終わる
  • 難易度がちょうどいい
  • 楽しい

 

毎日同じ時間に、それも既存の習慣の後に続けてやるというのがかなりいい。やりたいかどうか以前に、忘れてしまって続かないパターンを回避できる。タイムラインで他の人のツイートを見るのにも同じ効果がある。続けたかったら、意識される状態になっているのが大事。

 

次に、思い出したとして始められるかというステップがある。楽しいものであればハードルはだいぶ低いが、一般的に考えると着手しやすくするのも大事。どれくらい時間がかかるかを把握しておいたり、Wordleでいえば初手を固定したりして、開始ルーティーンを組むのもよさそう。

 

また、プレイ結果のログがあると充実感があってよい。Wordleには、これまでのプレイ数、クリア率、連続クリア回数、クリア手数の分布などが記録されていく。また、ツイートで手軽に共有できる。あと楽しさでいうと、答え合わせで1文字ずつめくれていくアニメーションも効いてる気がする。

100連続クリア!

 

なにかを習慣にしたいと思ったら、このへんのことを思い出すようにしたい。Wordleの場合は、まずゲームデザインが良いというのがひとつ。さらに自分でいくつか足したという感じ。

 

そういえばと思って『独学大全』を開くと、上にあげたようなことが「習慣レバレッジ」、「ラーニングログ」、「ゲートキーパー」などの技法としてまとまっている。これを読んでいたから、考えられたのだと思う。実践してみると、いろいろ組み合わせると強いという実感がいっそう深まった。