文藝春秋80周年記念で編まれた沢木耕太郎の作品集がある、ということを知ったのは去年の秋だった。もう20年前の企画ではあるけれど、今年はこれを読んでいきたい。というのも、去年いくつかの本を読んで、文章の魅力にやられてしまい、これはどんなものを対象にしていてもおもしろいだろうという予感がしたから。
全部で9冊の作品集。どこから読んでもいいはずだが、とりあえず順番にいってみよう。『激しく倒れよ』と題された第Ⅰ巻には、スポーツにまつわる12の短編が集められている。せっかくなので、ひとつひとつ読みながらメモを残してみる。ついでに初出と文庫化情報も集めてみた。
- 「儀式」
- 「イシノヒカル、おまえは走った!」
- 「三人の三塁手」
- 「さらば 宝石」
- 「長距離ランナーの遺言」
- 「ドランカー〈酔いどれ〉」
- 「ジム」
- 「コホーネス〈胆っ玉〉」
- 「王であれ、道化であれ」
- 「ガリヴァー漂流」
- 「普通の一日」
- 「砂漠の十字架」