沢木耕太郎ノンフィクション
〈沢木耕太郎ノンフィクション〉シリーズのラストは、観戦記を7作収録。うち1作は長編となっている。F1、陸上、ボクシング、スキー、オリンピックと競技はさまざまだが、著者ならではの角度からストーリーが紡がれていて、競技に詳しくなくても読むことが…
〈沢木耕太郎ノンフィクション〉の第8巻は紀行/長編。いよいよあと残り2巻というところで「深夜特急」の登場。単行本では3冊、文庫版では6冊のこの作品が、二段組700ページほどの1冊にまとまっている。2年前に文庫で読んだばかりだが、このたび分厚い…
〈沢木耕太郎ノンフィクション〉第Ⅶ巻は社会/長篇。1960年をテーマにした2作を収録している。どちらも傑作。 「危機の宰相」 「テロルの決算」 「危機の宰相」 初出:「文藝春秋」1977年7月号 1960年、岸のあとに首相になった池田勇人が「所得倍増」を掲げ…
〈沢木耕太郎ノンフィクション〉6巻は、人物/長篇として4作が収められている。長篇としては「檀」と「無名」の2本立てで読みごたえがある。また「檀」にまつわる短めの文章が2つ付されている。長篇2作はまったく別の人物を描いているが、亡くなった人…
〈沢木耕太郎ノンフィクション〉の第Ⅴ巻はスポーツ/長篇と題して、「クレイになれなかった男」、「一瞬の夏」、「リア」の3作を収録。1本の長篇とその前後の短めのエピソードといった構成で、ひとりのボクサーと共に走り続けた濃密な記録になっている。年…
〈沢木耕太郎ノンフィクション〉シリーズの4巻目。紀行/短篇で10作を収録している。短篇といっても読み応えのあるものばかり。オン・ザ・ボーダーのタイトル通りで、日本の国境付近あるいは海外の紀行文が並んでいる。その時、その場所だからこそ書かれ…
〈沢木耕太郎ノンフィクション〉の第3巻は社会/短篇というテーマで11作を収録。これまでの2巻では、ある1人の人物に迫るものがほとんどだったが、この巻では社会、すなわち集団としての人物を描いている。各作品のタイトルもそれを反映しているが、全…
〈沢木耕太郎ノンフィクション〉の第Ⅱ巻。人物/短編というテーマで18作を収録している。前半の11作は「若き実力者たち」という連載から。当時24才の著者が、同世代の活躍している人を取材した。後半には個別に書かれた文章が並ぶ。前半と後半の間に1年の空…
文藝春秋80周年記念で編まれた沢木耕太郎の作品集がある、ということを知ったのは去年の秋だった。もう20年前の企画ではあるけれど、今年はこれを読んでいきたい。というのも、去年いくつかの本を読んで、文章の魅力にやられてしまい、これはどんなもの…