電子書籍が登場してからというもの、ずっと考えていることがある。電子書籍だとうまく読めない、紙とは何かが違う。その何かとはいったいなんなのか、いつも名指せぬままだ。なぜか紙の方がしっくりくる。慣れの問題だろうか、それとも。短い記事ならスクリーンでも読めるが、数十ページはきつい。
どうやら記憶しやすさと関係があるのではないか、というヒントを見つけた2冊の本について書いてみたい。
まずは、佐々涼子『紙つなげ!彼らが紙の本を造っている』(早川書房)。東日本大震災で被災した日本製紙の石巻工場が復興する過程を描いたノンフィクションである。
紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている: 再生・日本製紙石巻工場 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: 佐々涼子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2017/02/09
- メディア: 文庫
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