パーソナル・コンピュータの歴史をたどると、起源にアラン・ケイという人物がいる。コンピュータを研究者や専門家だけのものではなく、一般の利用へ普及するための理念を掲げた。それがDynabookと呼ばれる。具体的にも、マウスやウィンドウなど今では当たり前になっているユーザーインターフェースを研究した。
- 作者: アラン・C.ケイ,Alan Curtis Kay,鶴岡雄二
- 出版社/メーカー: アスキー
- 発売日: 1992/04
- メディア: 単行本
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逆に言えば、当時のコンピュータはパーソナルではなかった。ひとつのマシンを複数人で共有するタイムシェアリングというシステムで運用していた。そもそもコンピュータは、一般の人にとって用途が明確でなく、マシンのサイズも大きい。その時代にパーソナル・コンピュータを提唱したことに先見の明がある。その理念はアップル社に流れ込み、パーソナル・コンピュータは製品となり普及していくことになる。Dynabookのビジョンは、まだまだ有効であるように思える。
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