〈沢木耕太郎ノンフィクション〉という全9巻の傑作選のようなシリーズを見つけて、これを読んでいこうと決めたのは2023年の初め。1年くらいでいけるかなと思っていたが、結局1年と4か月かかって読み終えた。総じて面白く、収録作すべてになんらかの感想を残して、それぞれの巻ごとにブログを書いた。完全な客観に立たず、取材対象と書き手自身の物語をつくるところに良さがある。もともと集中した作家読みをあんまりしないので、ひとりの文章をこんなにまとめて読むのはめずらしい。去年だけで4000ページくらい沢木耕太郎の文を浴びた。それでもまだまだ読みたい。書いた文章をすべて読みたいくらいの気持ちになっている。◆4/30