2025-01-01から1年間の記事一覧

2025年下半期に読んだ本ベスト10

2025年の下半期に読んだ本のなかから、良かったものを10冊選びました。 このところ読む本のバランスがノンフィクションにかなり傾いているので、ノンフィクションから6冊、フィクションから4冊にしました。ノンフィクションは古いほうへ、フィクションは新…

雑記2025

ときどきブログのサイドバーに書いていた短文を今年もまとめておきます。旅先と本の話が異様に多いですね。来年もいろいろ出かけていきたいと思います。 旅先で図書館を見つけると、つい入りたくなってしまう。この前は、岡山県の玉野市立図書館に立ち寄った…

自選記事10(2025秋)

ちょうど1年前にこの記事を書いたことを思い出して、今年もやろうかなと思いました。 kinob5.hatenablog.com このブログには中心的なジャンルやテーマがありません。個々の記事はばらばらのことを書いていますが、振り返ってまとめてみるとなにかしら見えて…

方法から考える~佐藤雅彦『作り方を作る』、沢木耕太郎『紙のライオン』

横浜美術館で開かれている佐藤雅彦展を見に行った。平日の昼間なのに入場待ちするくらい人気だった。 だんご三兄弟、ポリンキー、ピタゴラスイッチなどそれぞれの作品のことは知っていたが、佐藤雅彦という名前で結びついたのはわりと最近のこと。あれもこれ…

ローレンス・ライト『倒壊する巨塔』

〈現代史アーカイヴス〉の3作目、ローレンス・ライト『倒壊する巨塔 アルカイダと「9.11」への道』(訳・平賀秀明)を読んだ。全世界を揺るがした2001年9月11日の同時多発テロ、いわゆる9.11について書かれている。 個人的に、9.11は記憶に残っている最初の…

デイヴィッド・レムニック『レーニンの墓』

白水社のノンフィクションシリーズ〈現代史アーカイヴス〉の2作目、デイヴィッド・レムニック『レーニンの墓 ソ連帝国最期の日々』を読んだ。たいへんな読書だった。まともに受け止めきれていない。 著者は1988年から1991年までの4年間、ワシントン・ポスト…

ノンフィクションの極北――海老沢泰久『F1 地上の夢』

少し昔のノンフィクションをあれこれ読んでいる。沢木耕太郎や山際淳司の作品を起点に探したときに、よく見る作家のひとりが金子達仁で、もうひとりが海老沢泰久だった。 海老沢泰久の作品は、「嫌われた男 西本聖」という短編だけ読んだことがあった。増田…

2025年上半期に読んだ本ベスト10

2025年の上半期に読んだ本のなかから、良かったものを10冊選びました。フィクションとノンフィクションをそれぞれ5冊です。この半年では、長めの作品をじっくり読むことができたかなと思います。 「物語の力」が人を救う フィクション 松家仁之『火山のふも…

偶然の感覚――松家仁之『火山のふもとで』を読んで

読み終わって、すぐにもう一度読みたくなる小説がまれにある。そう思うのは、すごく良かったなという感触がある一方で、あれはなんだったのだろうと自分のなかにひっかかるものがあるときだ。 松家仁之『火山のふもとで』の読書体験はまさにそんな感じだった…

ウェイド・デイヴィス『沈黙の山嶺』

登山家のジョージ・マロリーについて知っていたことは2つだけだった。 なぜエヴェレストに登るのかと問われ、"Because it's there."と答えた人。日本では「そこに山があるから」という意訳で広まっている。おざなりな返しのようでもあり、根源的な衝動のよ…

ノンフィクションの書き出しを読もう――好きな国内作品20

ポッドキャスト「こんな本どうですか」51回、ノンフィクションの書き出しについての話を聴いていた。本の書き出しで話題にあがるのは小説ばかりで、ノンフィクションの書き出しもまとめてみたらおもしろいのでは、と提案されている。 open.spotify.com 書き…

山際淳司『スポーツ・ノンフィクション傑作集成』③

山際淳司『スポーツ・ノンフィクション傑作集成』の感想続き。ボディビル、ボクシング、登山に対するそれぞれの流儀。 筋肉栽培法 正方形の荒野 逃げろ、ボクサー 八八四八メートルのラッシュアワー 筋肉栽培法 石井直方は東大助手として筋肉の研究をしてい…

〈ハヤカワ・ノンフィクション・マスターピース〉

最近、少し古めのノンフィクションに興味がでてきた。どうやって探していこうかと考えている。とりあえず、たまたま目にして気になったものをメモしたり、買ったりしている。 この前読んだ角幡唯介と沢木耕太郎の対談*1で、『さもなくば喪服を』という本が紹…