2019-10-07から1日間の記事一覧

中井英夫『虚無への供物』、東浩紀「悪の愚かさについて、あるいは収容所と団地の問題」

日本三大奇書のひとつ、中井英夫の長編『虚無への供物』を読んだのはずいぶんと前のことになる。氷沼家におこるいくつもの不審な死とその謎とき。ペダンティックな推理合戦や意外な真相など魅力は多いが、ぼくにとってもっとも印象的だったのは、ある人物が…