連想読書日記

本を読んでいるときに湧きおこった連想のゆくえについて。

マイケル・ルイス『かくて行動経済学は生まれり』

かくて行動経済学は生まれり 作者: マイケルルイス,Michael Lewis,渡会圭子 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/07/14 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 『マネー・ボール』を書いたマイケル・ルイスの新刊がでた。それが行動経済学の源流…

2017年上半期に読んだ本ベスト10

上半期も終わりということで、振り返って、良かった本を10冊選んでみました。 フィクションから5冊、フィクション以外から5冊で順不同です。 G.K.チェスタトン『木曜の男』 初チェスタトン。いちばん衝撃を受けた。スパイもの、ミステリ、幻想などジャン…

國分功一郎『中動態の世界――意志と責任の考古学』

人はどれだけ能動的なのか。意志というものは、たえず働いているのか。そんな疑問から本書は始まる。難しい話ではない。日常によくあることだ。いま酒を飲んでいるのは、意志によるものなのか?ゲームをやり続けてしまうのは?「強い意志をもて」ってどうい…

テクノロジーと秩序~G.K.チェスタトン『木曜の男』、イアン・ゲートリー『通勤の社会史』

G.K.チェスタトン『木曜の男』の冒頭を紹介するとこんな感じになる。 とあるきっかけから、主人公は無政府主義者の秘密結社にたどり着く。見事な立ち回りの末に、指導的立場を得る。首脳の会議は7名からなり、それぞれに曜日の名前がついている。主人公は木…

ボケとツッコミから考える~『勉強の哲学』、『一億総ツッコミ時代』

千葉雅也『勉強の哲学』(文藝春秋)を読んでいて、槙田雄司『一億総ツッコミ時代』(星海社新書)を連想したという話。 勉強の哲学 来たるべきバカのために 作者: 千葉雅也 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/04/11 メディア: 単行本(ソフトカバー)…

いま、紙の本について~『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている』、『文体の科学』

電子書籍が登場してからというもの、ずっと考えていることがある。電子書籍だとうまく読めない、紙とは何かが違う。その何かとはいったいなんなのか、いつも名指せぬままだ。なぜか紙の方がしっくりくる。慣れの問題だろうか、それとも。短い記事ならスクリ…

ヒトと他とを分かつもの~『文化進化論』と『サピエンス全史』

アレックス・メスーディ『文化進化論』(NTT出版)を読んでいる。進化論という視点から、細分化された学問に統合的な見取り図をもたらすことを目指す。 文化進化論:ダーウィン進化論は文化を説明できるか 作者: アレックス・メスーディ,竹澤正哲,野中香方子 …

パーソナル・コンピュータ~『アラン・ケイ』と「ぼくの、マシン」

パーソナル・コンピュータの歴史をたどると、起源にアラン・ケイという人物がいる。コンピュータを研究者や専門家だけのものではなく、一般の利用へ普及するための理念を掲げた。それがDynabookと呼ばれる。具体的にも、マウスやウィンドウなど今では当たり…

経済と集団思考 ~ 『人工知能と経済の未来』、『賢い組織は「みんな」で決める』

『人工知能と経済の未来』を読んでいて、『賢い組織は「みんな」で決める』を連想したという話。 人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 (文春新書) 作者: 井上智洋 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2016/07/21 メディア: 新書 この商品を含むブログ (18…

はじめに

本を読んでいると、既視感に見舞われることがある。前にどこかで同じようなものを・・というような。記憶を頼りに本棚から探してみると、確かに似ている。でも、全く同じではない。比べてみるとより細かいところが見えてきて、それがおもしろい。ときにはあ…